今、保護している仔猫ちゃん達は、なんとみんな女の子でした。
すぐに仲良しになってしまい、まるで「若草物語」の4姉妹のようです。
女の子といっても、本当に性格が様々です。
なんとなく・・・
あの向こう見ずで好奇心旺盛、無鉄砲で身体能力の素晴らしい団地の8階まで駆け上って24時間飲まず食わずでサバイバルした後に捕まった子は次女の「ジョー」の雰囲気があります。
自立心があって、頑固で妥協を許さず、簡単には心を開いてくれません。
そして他の場所で保護された三毛ちゃんは、お世話好きで社交的でフレンドリーであり、癖もなく優等生そのもので、長女の「メグ」という感じです。
同じ日に保護された長毛の子はきっと3女の「ベス」でしょう。
この子は、母猫がまだ仔猫のまま3匹の仔猫達を産み落としてしまい、お乳が出なかったために、母猫はねずみを捕まえては仔猫に与えていたけれども、仔猫達はそれを食べることができず、発育不全で飢餓状態のところを捕まったという子です。
保護して洗ったり拭いたりしてみると、本当に信じられないくらいのきれいで優しいお嬢さんになりました。
この子は、こちらが感動するくらい性格の良い子です。
行動しぐさひとつひとつにとても感動させられます。
こちらの心を読んでいるかのように、人間に何をされても怒らず、受け入れ、なんでも食べ、なにひとつ文句も言いません。
来た翌日から、まるで産まれてから、ずっとここにいたかのように落ち着き払って、お客さまが来られると喜んでおもちゃ遊びをし、人間達を気遣っています。
そして後から来た新猫達をも一生懸命気遣って、優しくお世話をしてくれるのです。
新入りの激しい性格のジョーが一晩中泣き叫んでいるのを何度も何度も側にいってなでたり舐めたり抱きしめてあげたりしていました。
その慰めている姿は感動的でした。
自分の方が、目はまだ涙目で身体も骨と皮ばかりで弱々しいのに、2倍も身体が大きな子を気遣いお世話する姿は、4姉妹の中で一番天使のように優しい性格である「ベス」そのものです。
でも物語の中でベスは早死にしてしまうのです。。。なんとなく、こんなに完璧な良い子は早々に天使になってしまいそうです。
はかなくも美しく短い一生なのかも知れません。(里親候補の方、ご覚悟ください)
最後に保護された団地の子は、ジョーの姉妹でした。
他にも何匹か兄弟姉妹がいたのかも知れないのですが、どんなに探してもこの子以外は現れませんでした。
この子を捕獲するちょっと前に、捕獲器を持って、団地のエレベーター前で待っていると、まんまるな体形の中学生の男の子に呼び止められました。
実は自分もとっても外で遊んでいた仔猫達のことを心配していた、気になっていて、なんとか助けたいと思っていた、とうかがいました。
実は8階まで仔猫が駆け上がって叫んでいた日に、住民の方々が警察を呼んでいたそうです。
警察が網を持ってやってきて捕まえようとしたけれども、まったく手掛かりを掴めないまま諦めて帰ってしまったということでした。(日本の警察はそんなもん・・・)
そしてなんと彼のご両親は、今年、団地の自治会長さんをしていらっしゃるそうで、猫問題のことをお話すると、とてもよく理解してくださり、仔猫の捕獲にもご協力をしてくださることになりました。
その少し前に、天界に対し「どうぞ天使よ、人間の中に入り猫を助ける役目をしなさい」とずっと唱えておりました。
すると本当に天使そのもののような男の子が現れ、思いもしなかったような急展開になったのでした。
本当に天界の奇跡を感じました。
今度、自治会でも外猫問題や餌やり、TNRについてもお話をしてくださることになりました。
そしてその天使のような男の子とご家族の捕獲器見張りのご協力の中、小さい仔猫を捕獲できたのでした。
捕まえてみると、この間のジョーの半分くらいの大きさです。
身体も小さく痩せこけているにも関わらず、かなり自意識も強く自己主張もあるわがままな末っ子タイプの女の子でした。
若草物語ではエイミーと呼ばれる末娘のような感じの、キュートで放っておけないタイプの子です。
小悪魔的な魅力を放つエイミー
若草物語はいつまで続くのか・・・