喜ばしい奇跡の数々のエピソードの合間に、哀しい話もありました。
商店街の中の化粧品屋さんに派遣されて来られている女性のお話です。
その実母さまが経営しているあきる野のラーメン店に、とても人懐っこい仔猫がある日、紛れ込んできたそうです。
あまり猫に興味のない、そのお母さまは仔猫に少しだけ食べ物を与えて、誰かもらってくれないか、と娘さんに相談をされたそうです。
その娘さんとお孫さんが、仔猫を見に行き、あまりにも可愛く人懐っこい為に、写真や動画を撮り、数人にもらってくれないか、頼まれたそうです。
しかし、すぐに良いお返事がなかったとのこと。
その間に、業を煮やしたそのお母さまは、近くで猫が多いという評判の
というお寺に、仔猫を捨てに行ったそうです。
その悪魔か鬼の仕業とも思える酷い話を聞いてしまい、松本さまも私もいてもたってもいられず、その現場に行って仔猫探しにいこうか、とも思えました。
しかし、行き当たりばったりで行ったとしても、到底見つからないでしょう。
そこで、あきる野市の猫ボランティアさんをいくつかあたり、「陽だまり猫の会」さんに行きつき、そこからご紹介された、とっても元気で猫愛のお強い団体さまの「あきがわ地域猫の会」のOさまをご紹介頂きました。
Oさんは、本当に素晴らしい博愛精神をお持ちの方でいらっしゃり、電話でその旨を伝えると、怒り心頭の中で、そのラーメン店を訪ねてくださいました。
しかし、そのラーメン店の店主は、
「うちは飲食店だからそんなことはやってない、知らない、関係ない」と訳の分からない返答をされ、けんもほろろであったそうです。
しかし、なんとか仔猫の写真がないと探しようもない、ということで、その娘さんとはコンタクトが取れ、仔猫の写真と動画をもらうことができたそうです。
娘さんもなんと「こんな大事になるんだったら黙っておけば良かった。もう写真だけ渡せば良いですよね。こちらには連絡しないでくださいよ」とおっしゃったそうです。
Oさんは再び怒り心頭で、私には「もし自分の依頼主であったら怒り爆発で怒鳴っていたに違いない。警察に遺棄事件として訴えてやりたい!」とおっしゃっていました。
同感です。
その写真をもとに、週末の雨の中、朝から晩まで、お寺の住職や、ご近所さんに仔猫のことを訊ねまくってくださり、団体の皆さまと協力をして、あちらこちらに情報提供をお願いしてくださいました。
そのお寺は以前から猫が多く住んでいて、皆さんで去勢不妊手術をしてくださり地域猫として住職さんがフードを与えてお世話もしてくださっているそうです。
あきがわ地域猫の会の皆さまは、まるで地上の天使のように動いてくださいました。
しかし、どんなに探して頂いてもまったく情報がないまま10日も過ぎております。
ただ、これまで天界は奇跡を何度も起こしてくださっています。
ラーメン店の店主のような鬼畜の人間がいるかと思うと、天使のような猫ボランティアさんもいらっしゃいます。
なんとなく、仔猫は良い方に拾われて幸せに過ごしているような気がしております。
遠くにいる私にできることは、ささやかな寄付と皆さまに天界の愛と光を送るのみです。
仔猫とあきがわの皆さまに天界の最高最善の愛と光を