今日は、猫ハウスの大掃除を致しました。
大爆音で掃除機を掛けていたところ、開いていたドアからアメリちゃんが脱走し、隣の倉庫部屋に隠れてしまった時は焦りましたが、もともと臆病なアメリちゃんはすぐに見つかりあえなく捕獲となりました。
三婆、いえ、スリーシスターズになってしまった部屋は、しんと静まり返っていてまるでなにも存在していないかのようです。
昨日、ルーシーこと、ムタちゃんが旅立って、汚れ方がまったく変わりました。あの紙を噛みちぎっていたのはやはりムタちゃんだと分かりました。
考えてみたら、ムタちゃんは、我がエンちゃん&ジェルちゃんよりも若い子だったのです。
我がエンちゃん&ジェルちゃんのいまだに衰えないハイパーテンションを見ていたら、ムタちゃんも本当はそうしたかったのだと思います。
ムタちゃんは子ども達が旅立ってからすっかり子どもがえりしたようにお腹を見せて、恐ろしい牙をむき出しにした鬼の形相の変顔で、こちらが差し出した猫じゃらしとじゃれ合っておりました。
昨日は、またまたHさまご夫妻が有難くもお車を出してくださり、そしてムタちゃんと子どもたちや親族を捕獲してくださったOさんも旅に加わり、とても賑やかな楽しいドライブとなりました。
この間のもこもこちゃん達を連れて行って、出戻って来た時は、お車に傷がついてしまったり、大雪が降ったりと不吉な感じがありましたが、今回はとても穏やかな日の気持ちの良い旅立ちとなりました。
ムタちゃんの旅立ちの数日前から、当日のことをずいぶん案じてしまっておりました。
ムタちゃんを無事にキャリーに入れて運ぶことを試行錯誤をし毎日ムタちゃんの動きを見ておりました。
ムタちゃんもそれを察したらしく、松本さまや私の動きを瞳孔を見開きじっと観察し始めておりました。
ムタちゃんの子ども達の旅立ちの朝は、彼らに相当抵抗をされ、苦労して捕まえた経験があり、更に狂暴で力が強いムタちゃんに噛みつかれたり引っ掻かれたらどうしようと思案しておりました。
しかし、ムタちゃんは松本さまの深い愛情と忍耐強い慣らし訓練のおかげで、以前のように飛び掛かってくることはなくなっておりましたので、大丈夫かな、とは思っておりましたが、猫ちゃんという生き物は時々、豹変することがありますから油断はできないと覚悟しておりました。
数日前から、ムタちゃんが寝ているケージの上のお気に入りふわふわ猫ベットの下に、大きなアジアンタペストリー布を敷いておき、それに慣れさせて安心させておき、当日の朝に猫ベットに寝ているムタちゃんを布で包んで結んでしまおう、という作戦を立てました。
しかし、当日になってみないとムタちゃんがどういう動きをするか分かりません。
その作戦がばれて、逃げまどって威嚇するようであったら、ムタちゃんを捕まえる自信がありませんでした。
数日前からドキドキであり、前夜は猫ちゃんの守護天使達、大天使ラファエル、そして聖フランチェスコに願い、無事にムタちゃんを連れ出せるように、と祈っておりました。
そして朝、いよいよ!と思いそっとドアを開けてムタちゃんがいつもいるケージの上猫ベットを覗いてみると、なんとムタちゃんが消えてしまっていないではありませんか・・・
いない!絶体絶命!ともう一度見てみると、猫ベットの中央が不自然に盛り上がっています。もしや、と思い、そっと猫ベットを少しめくってみると、いました!ムタちゃんが猫ベットの下にもぐっており、「どうぞ包んでください」とばかりに目を閉じてじっと観念しているのです。
守護天使達!大天使ラファエル!聖フランチェスコ有難う!と唱えながら、下に敷いてあった大きな布で全体を包み、これでもか、というくらいきつく結び、用意していた洗濯ネットにムタちゃん包みを入れ込みました。
その大きな繭のようなムタちゃん包みを見つめて、アメリちゃんが寂しそうに鳴いているのが別れの哀愁歌のようでした。
ムタちゃんはうんともすんともニャーとも言わず、ただ寡黙な荷物と化して、Oさんの膝の上で心地良く揺られ、新しい家族のもとに連れていかれたのでした。
ムタちゃんは、うちのエンちゃん&ジェルちゃんと違い、とってもスリムでスタイルの良いレディーです。エンちゃん&ジェルちゃんを膝に載せていたら、こちらがしびれて拷問のようになって参ります。
途中でお電話をくださった松本さまも、実は前夜からあらゆる神様にお願いをして必死で祈ってくださったようです。
たくさんの人々の強い祈りと願いがムタちゃんの心に伝わっていたのでしょう。
ムタちゃんの新家族となってくださった新婚ご夫妻は、私が前職の時に4年間、住んでいた場所のすぐ近くお住まいでした。
またご主人が徳島出身の方であり、前職の本社が徳島であったため、何度も聞いていた徳島弁を久し振りに聞けて懐かしく、また奥様も兵庫の方であり、ご縁を感じました。
お二方もムタちゃんが家族になってくれたことを心から喜んでいらっしゃり、トライアルなしで、そのまま家族に、とおっしゃってくださいました。
ムタちゃんは到着してすぐに、私の手からおやつを食べてくれて、なでさせてくれ、まるで、猫が変わったような変身ぶりでした。
その後の報告では、あのあとすぐにフードも食べてくれたようです。
捕獲してくださったOさんも「あの近所のおじいさん宅の汚い倉庫にいたムタちゃんが・・・」と感慨深げでした。
行きも帰りも本当にスムーズで守護されている、と感じておりました。
Hさまご夫妻の品の良い夫婦漫才にOさんの小気味よい合いの手を聞きながらの楽しい旅立ちの日でした。
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