4月も中盤を過ぎましたが、春の嵐のような日々が続いております。
現在は、脱走ネコちゃん達2匹の捜索で翻弄させられております。
一匹は、3か月前に出入り自由なネコちゃんとして飼っていた黑ネコ、ゴマちゃん7歳の脱走。
もう一匹は、実は去年一度脱走して、大変な思いをして捕まえた、茶白のなっちゃんが、再び、脱走してしまったと、連絡がありました・・・
ゴマちゃんは、市役所を通じての依頼でした。
飼い主さんは70代くらいのお子さまのいらっしゃらないご夫妻で、とてもお優しい方々で、ゴマちゃんを子どもの頃から、我が子のように育てていらしたそうです。
ペット探偵に依頼するも、多額の費用だけ請求され、適当に作ったようないい加減なポスターを1,000枚だけポスティングをしただけで、あとはほったらかしであるそうです。
テレビなどでは、ペット探偵さんが深夜まで必死でネコ捜索をしているドキュメンタリーなどがありますが、実際はまったく異なるようです。
残念。
私の方が?捕獲率が高いかも?知れません。
そして、昨晩、ポスターをコピーして増やして貼ったところ、昨年末から現れたというご近所のマンションにお住まいの方からの情報で、捕獲器を設置してもらい、ゴマちゃんに似た子を捕獲して頂きました。
捕まえてはみたものの、ご主人の見た感じでは、微妙にゴマちゃんとは違うような気がする、とおっしゃっていました。
動物病院もやっていない時間であり、木曜日まで予約が取れず、とりあえず、お家にケージをお持ちして、保護して頂くことになりました。
夜遅く、そのご主人も、また車を出してくださるとおっしゃった餌やりボランティアさんも両方が、すでに飲酒してしまったということで、急きょ、私が車を借りて運転し、シェルターにあるケージを運ぶことになりました。
折り畳んであるケージが、倉庫の奥の方にしまわれていて、出せなかった為に、部屋に設置してあった子ネコ用のケージをそのまま運び出すことになりました。
餌やりボランティアさんはアルコールのおかげか、ケージが壊れそうになったりするだけで大笑いしたりと、終始ハイになっており、ずっと笑ったり泣いたりと、感情がアップダウンして傍から見ても面白い状態になっていました。
そして、ゴマちゃん?を捕獲器から無事にケージに移すと、出て来られた足が不自由な奥様は、ゴマちゃんと思い込みたいようで、ゴマちゃんがこのお宅にもらわれてきた時のエピソードを感慨深く話されていました。
ゴマちゃんは、高田の馬場のボランティアさんが捕獲した母ネコが、不妊手術をさせようとしていたところ、手術の直前に6匹も子ネコを産み落としてしまった一匹であったそうです。
高田の馬場のネコボランティアさんは、ネコの為に、アパート2棟を全部ネコ部屋にするくらい、一生を掛けてネコちゃんに尽くしていらっしゃるという方であったそうです。
その6匹の中の一匹がゴマちゃんで、最初から奥様の方を見て、招き猫のようなポーズをして「僕を連れて帰って」とお願いしてきた子であり、とても思い入れの深いネコちゃんであったそうです。
そんな我が子のような子が、7年もいた末に、3か月間もいなかったことで、ご夫妻とも心身が疲れ果ててダウンしていらしたそうです。
奥さまは、昨晩捕まった子を、
「たとえゴマちゃんでなくてもうちに来た子だから、うちで面倒を見ます」
とおっしゃってくださいました。
ご主人の方が少々不安そうに、
「もし本当のゴマちゃんが見つかったらどうする?」
とおっしゃいましたが、奥さまは
「その時はその時で両方、うちの子にすればいいじゃない」
とおっしゃいました。
それを聞いて、餌やりボランティアさんは、たまらなくなって、顔を両手で抑えて、声を張り上げて泣いていました。
情の厚い優しい人ですが、かなりうざい・・・
感動的な場面をあとにして、とりあえず、病院で検査するまで保護して頂くことになりました。
ゴマちゃんかどうか、マイクロチップも入っていなく、首輪もないことから、ただ、似ている、という特徴だけで本物かどうかを判断するのは本当に難しいものです。
近所にはごまんと似たような黒ネコ君たちがおります。
今後も、似たような情報が続々とくることでしょう。
その度に、捕獲器を持って捕まえていくしかありません。
えせゴマちゃんがどんどん来てしまうかも。
ご夫妻はたくさんのゴマちゃんを受け入れれるのか・・・
それはそれで意味があるのでしょう・・・
探しものを見つけてくださる、聖アントニウスにゆだね切ります。