jupes jupesの日記

Lanai Fukudaのくだらない日々

国際ブックフェア 続き…


25日も引き続き「国際ブックフェア」に行って参りました。今回も多くの本に囲まれて、たくさんの本を購入し幸せを感じながらも、途中から混雑した人の中でエネルギーに疲れてしまい息切れをしてしまいました。

今回の目的は、また講演会に参加することでした。

今回は時代の最先端を行っていらっしゃるBRUTAS編集長の西田善太氏と作家の湊かなえ氏の講演会に参加させて頂きました。

時代の寵児のお二人はどんなエネルギーを発していらっしゃるのか感じてみたかったのです。

西田編集長は、やはり宇宙界から降りて来られた好奇心いっぱいのアース・スターさんと感じました。人間界で宇宙界でできたことを実験的にできるかどうか試していらっしゃる感じも受けました。地球のあらゆる分野に敏感にいち早く飛び付き、結構純粋で単純でいらっしゃり、ご自分が楽しいと思ったことを人にも分かり易く伝える、という才能はさすが賢者のアース・スターさん、という感じがしました。

普通大人になったら、気恥ずかしくてできないようなことも単純明快になさり、それが利益重視の会社で許されているところも、やはり天賦の才能がある故なのでしょう。

私自身、学生時代に2つの出版社でアルバイトをした経験があり、今回の西田さんのお話は、古き良き時代を思い出すような懐かしさを感じました。私の学生時代の出版業界では、西田さんのような情熱的で好奇心旺盛でエネルギッシュかつスタイリッシュな方が多くいたと思います。

私の学生の頃は出版業界は大変潤っており、なんでもありというような勢いがありました。私が手伝わせて頂いた中堅学習出版社でも、私ごときの学生が出したアイデアでも毎号バンバンと採用してくださり、それでも大いに売れておりました。
名物編集長の口癖は「○○ちゃーん、良いよ、そのアイデア、使おう!」でした。業界の方々は、お互いを「~~ちゃん」と呼び合うのが、なんとなくトレンディな感じでした。編集室にはいつも芸能人、モデルさん達がうろうろとしており、業界という感じがしておりました。あの頃は、雑誌の広告も次から次へと取れた時代でもありました。編集者の年収も30代で1,000万円を超えているかいないかで皆さん競っていらっしゃいました。しかし、いっぽうで編集部の方々はストレスとプレッシャーで精神的にも肉体的にも病んでいらっしゃる方々が多かった感じもしました。日曜日の朝、編集室に行くと別の部の床でもそもそと動いているものがあると思うと、それは徹夜をしていた編集者の方々の残骸で、その方々がうめき声や雄たけびのようなものを上げている姿を見ておりました。その中で若くしてアルコール依存症になりその中毒症で急死した方もいたそうでした。私も、もうひとつのゴージャスタウン誌か、その出版社でコネ採用してもらうはずだったのですが、直前に何かを感じてで断ってしまったのです。あのままそこで仕事をしていたらどうなっていたのかと時々思うことがあります。しかし、私が抜けた後、その月刊誌はすぐに廃刊になり、もうひとつのゴージャスタウン誌もその数年後にはバブルがはじけて消えるように業界から消えてしまったようです。

そんな時代の流れに柔軟さを持って生き残っているBURUTASさんは奇跡だと思います。さすが賢者のアース・スターさんの率いる雑誌は違います。

もうおひとりの時代の最先端を走っていらっしゃる湊かなえさんの講演会もとても素晴らしいものでした。ベストセラーになった「告白」が売れるまでのプロデュース経緯を、そこに携わった出版社の方々を交えてお話をしてくださいました。

湊さんの本は残念ながら読んでおりません。どうも平成小説は生々しくて苦手なのです。小説の中に、インターネットと携帯電話が出現するようになってからは、もう読めなくなりました。

湊さんの本は「イヤミス」と呼ばれるほど後味の悪いことで知られているそうですが、現実の世の中はよくある物語のように感動にあふれているものでもなく、きれいごとで「その後主人公たちは幸せになりました、めでたしめでたし…」というエンディングは人生にはあり得ませんので、湊さんの書くものが真実です。

しかし、私は日々人々のリアルな苦しみを聞く仕事をしており、現実逃避の為の楽しみの本まで、そんな嫌な後味が残るものを読んだとしたら、ますます、人間界に望みが無くなってしまいそうです。

私に本とは、どうせ読むのなら、現実から遠く離れるようなファンタジー、SF、または歴史小説や外国の物語か、または読んでいてものすごくためになった勉強になった、というものが好みです。星新一大先生のショート・ショートが最高にその条件にあっております。どうも忍耐力と根気が続かなく、他の長編のものは読んでおりません…

人間界というのは、修行の苦しみの連続の章の中で、一節ずつにちょこちょこと楽しみが訪れてくれるものだと思います。

その点在するご褒美の楽しみのおかげで人間は生きて居られるのでしょう。

また人間が連続して苦しい修行ばかりであったら、どの魂も、天界からは人間として降りてこないでしょう。

飴と鞭の、幽玄微妙な操り方で、我々は天界から操られているのでしょう。

生まれ変わる時、天界から見て、人間界は時々楽しそうだな、と魂が思うから、人間界は絶大な人気があり、人間になりたい魂はあとを絶たず、宝くじの当選確率よりも人間に生まれ変わるのが困難のようです。

話しはそれましたが、湊かなえさんの第一印象は「巫女さん」でした。

淡路島にお住まいなのも納得です。私が知っている限り、淡路島の方々は巫女さんや魔女さん系の方々ばかりです。きっと土地の歴史や持っているエネルギー、そして精霊達の影響も大いにあるのでしょう。

湊さんのお話を拝聴して、湊さんの使命として人間界にうごめく苦しい魂達、生きていても不条理な人間界の地獄のサイクルにおちいってしまった浮かばれない魂達、死んでいてもいわゆる成仏できていない未浄化の魂達の叫びを、五感で受け入れて、その者たちの魂の叫びをたぐいまれなる文才で言葉として代弁して差し上げて、昇華させていらっしゃるのではないかな、と感じたのでした。

まさに現代の巫女、メディスン・ウーマン、シャーマン、魔女さんでいらっしゃる感じがしました。

しかし、雰囲気や印象はふんわりしていらして謙虚な方でいらっしゃいました。そんな未浄化霊の叫びを日々受け入れていらっしゃたらさぞかし大変であると思うのですが、きっと生まれながらの強靭でキャパシティの大きさがあるのでしょう。

今回の地球でのミッションは様々な苦しみを持つ人間の魂達の叫びを、世の中の人々に訴え、共感を得させてから昇華させるお役目がお有りなのかな、と思いました。

世の中の多くの作家さん達は、そのミッションをお持ちだと思います。岩井志摩子さんもまさにそんな作家さんだと思います。

湊さんの最後のお言葉も、とても素晴らしいものでした。

昔、理科の先生に「えんぴつの芯とダイヤモンドの元素は同じ炭素Cである。だから、鉛筆の芯を思いっ切りこすったらダイヤモンドができる」と冗談を言われて本気でなさったことがあったそうです。そして今回のベストセラーになった本も、湊さんは「鉛筆で思いっ切り書きなぐって摩擦を起こしただけであり、その鉛筆で書いたものを数多くの方々の協力の摩擦によって単なる炭素が、ダイヤモンドに変化する化学反応を起こしたのです。炭素をダイヤモンドにしてくださった多くの編集の方々、書店の方々のご協力に感謝しています…」と涙ながらにおっしゃっておりました。

素晴らしい感動的なエンディングのお言葉でした。

でも、私はその作品は読めません・・・残念・・・

とても充実した国際ブックフェアの数日間でした。