jupes jupesの日記

Lanai Fukudaのくだらない日々

Spallow Tail・・・


今日も団地で、猫ちゃん達と戯れていたところ、いつものメンバーのラジエルルシフェルがふと立ち止まり、上空を見上げてじっとしております。

ある一点をじっと熱く見つめているのです。
そのうちにルシフェルもやってきて2猫でじっと上空のある一点を見つめております。


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同じ方向を見てみるとなにがあるのか、よく見えませんでした。それでも2猫ちゃん達は微動だに動かず、熱い視線を一点に送っているので、不思議に思い、よくその方向を見て見ると、裏のお宅の一階屋根の瓦の一枚が歪んで浮き上がっており、そのすき間に雀らしき尾っぽが見え、バタバタともがいているようでした。

そのすき間に入り、素作りでもしているのだろうと、しばらく観察してみると、どうも様子がおかしく何かに絡まっているようです。よく見るとおびただしいビニールひも屑のようなものが見え隠れしております。

これは一大事。雀さんがひも屑に絡まって身動きが取れなくなっているのだと分かりました。焦って周囲を見渡しても、はしごのようなものもなく、どう考えても屋根には手が届かず、とにかく、そのお宅の住人の方の助けをお願いしようと、ぐるっと回り、お宅の方を呼び出しました。上品な老婦人の方が出て来られましたが、耳が遠いようでまったく話が通じません。とにかく、来てください、と言って手ぶり身振りで、お宅の屋根瓦のすき間に雀ちゃんが引っ掛かっている!とお伝えすると、その方もとても焦りだし、はしごはないけれど、竹ざおがある!とおっしゃって、取りに行かれました。

それを待っていられず、緊急の事態ということで塀によじ登らせて頂き、何とかその問題の屋根瓦に手が届きました。

きっとそのすき間にその小さく可憐な雀さんは素作りをしようと計画をし、あらゆるひも屑を集めてきて、そのすき間に詰め込んでいたに違いありません。

そのひも屑に自らが絡まってしまい、身動きが取れなくなっているようでした。

私も満身の力で瓦屋根を持ち上げ、その紐くずごと、雀さんを引きずり出そうと試みたのですが、雀さんは逃げ出そうと、どんどん瓦屋根の中に入ってしまいます。

入ってしまったら、もう2度と出て来れないでしょう。

とっさに、「聖フランチェスコよ、この雀さんを救いなさい!」と唱え、何度も雀さんに「大丈夫!出て来なさい!」と語り掛けて、ともすれば、紐くずごと頭をもぎそうになりながら、10分ほどの格闘の末、ようやく小さな雀さんを引きずり出すことに成功致しました。

なにか鋭いものが雀さんの胸の羽毛に刺さってしまっており、それで絡まってしまったようでした。

雀さんは疲労し、衰弱しているようでしたが、自ら羽ばたき、空に飛び立っていきました。

手の平の中に雀さんの小さな胸の鼓動とふわっとしたはかない温かさが今でも残っております。

はかなく可憐な命でもなんとか無事でいて欲しいものです。

老婦人の方も、ほっと胸をなでおろし、「今度メンテナンスの人が来るから、そこを直してもらうわ」とおっしゃっておりました。

本当にそんなすき間があったら、再び鳥さん達が巣を作ろうとしてしまいますから、それは良かったと思います。


ふと下を見降ろすと、ラジエルルシフェルが「ちぇ、せっかく生のおやつをねらっていたのに!どっちの味方だよ!」と悔しそうに文句を言って参りました。

野生の生き物たちの世界にどれほど立ち入って良いのか、苦しいところです。

私はどちらの味方でもありません。あくまでも中立の立場です。

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「あほ、どうでも良いんだよ、そんなこと」
                By White Eagle ホワイト・イーグル