jupes jupesの日記

Lanai Fukudaのくだらない日々

手放したホワイト・イーグル氏



ホワイト・イーグル氏の一年半にも及ぶ負傷による闘病生活が、12月12日に終わりました。

             縫合した糸の抜糸中
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天界の勇者ホワイト・イーグルの復活です!


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    「渡邊先生。可愛らしいアシスタントさん、ありがとうございました」


ホワイト・イーグルをめぐる多くの人々のあらゆるものを彼は引き受けてくださっていた気が致します。

身体の痛み、苦しみ、心の執着、思い癖、思考パターンや行動パターンなども・・・

ホワイト・イーグルは、もしかしたら最初から負傷した左腕を切り離して自由になりたかったかも知れません。

それを周囲の人々が深く同情し、大事な左腕と思い、また自分自身に置き換えて、諦めてはいけない、左腕はそのまま温存し、つけて置かなければいけない、治さなくてはいけない、と思い込んでしまったのかも知れません。

私自身に置き換えてみると自分がホワイト・イーグルであったら、鈍痛が続き、ついていても邪魔なだけである、左腕であったらとっくに諦めて、どーでも良い切っちゃおう、となったと思います。

しかし、やはり腕の切断というのは、周囲の人間にとって大きな勇気が必要なことでありました。獣医さん方も皆、まだまだ可能性があるのなら、皮膚の治療をしていきましょう、きっと半年で再生するでしょう、とおっしゃる言葉を、私も信じたくなり、可能性を掛けて参りました。

しかし、たぶん、自分自身もホワイト・イーグル自身も最初からもう治る見込みがないことは、薄々分かっていたことなのだと思います。

断手を決断をするのに、1年間掛かりました。

それまでに、本当に数多くの方々にご協力を頂き、代わる代わるホワイト・イーグルの面倒を見て頂きました。

その間、ホワイト・イーグルの頑強な精神力や忍耐力に大いに感化され、数えきれないほどの気付きも頂きました。

この左腕の状態がもし人間であったら、どうなっていたでしょう。皮膚が剥がれ落ち、むき出しの神経と骨の状態です。想像を絶する痛みと四六時中、付き合い、希望の見出せない絶望的な心持になり、うつ状態にもなってしまうかも知れません。

本当にこの4,4キロの小さな体の中に、無限に広がる忍耐力、許容力、寛大さ、強靭さを兼ね備えた本物の勇者ホワイト・イーグルだったと思います。

今年の1月に捕獲前、血だらけのホワイト・イーグルが、左腕をぶら下げながら、屋根の上に駆け上り、雄猫と雄叫びをあげながら闘争を繰り返していた姿を数回見ながた、あの猫は只者ではないと感じておりました。


しかし、ホワイト・イーグルを捕獲できたなら、全財産を掛けても治療してあげようと誓いながら、捕獲器を仕掛けた時は、全身心臓になってしまうほど、緊張をしたも
のです。

ホワイト・イーグルは、私の捕獲器に2度目の挑戦ですんなりと入ってくれました。

彼は、私が半年間、キャットフードを駐輪場のバイク下に猫が隠れているのを感じ、隠し置いていたものを食べながら生き長らえていたようでした。

ホワイト・イーグルは私のことバイクのカバーの下からそっと覗いていたに違いありません。それで最後は、もう野良生活に耐えられず、私に託してきたのだと思います。

捕獲保護してからも、暖かい安全な場所で豊富に食料が得られたとはいえ、彼の苦痛の日々は続き、毎日何度も左腕の消毒処置をされて辛かったに違いありません。そのことは申し訳なかったと思います。

何軒もの動物病院を訪ね、最初は、きっと治るでしょう、と希望を与えられあらゆることを試され、最後は、匙を投げられてしまっておりました。


しかし、その日々と悶々とする時間が与えられたからこそ、手放すことができたのだと思います。

人間も同じであると思います。すべての可能性を試してみて、痛い目に何度も遭い、何度も同じパターンを繰り返し、もう十分分かりました、もう止めよう、と魂の底から納得しないと、諦められない、手放せない、でも手放してしまうと、なんと楽なことか、最初からこうすれば良かった、と後悔します。

しかし、この諦められないプロセスがあったからこそ、十分やったことに満足でき手放せたのであって、最初から、諦めて手放してしまったら、また違うことで、同じようなパターンを繰り返させられるはずなのです。


このような手放しの学びを、ホワイト・イーグル氏は、自らの肉体を犠牲にし、我々に示し教えてくださいました・・・

本当に偉大なるシャーマン、天界の勇者ホワイト・イーグルです。


有難う!ホワイト・イーグルよ!淡路島に行って残りの猫生を自由に跳ね回って満喫してください!



            「おう、そうさせてもらうぜ!」

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       「みんな。世話になったな。礼を言うぜ。ありがとよ!」