淡路島に降臨したザビエルとガブリエルのブラザーズはなかなかのご活躍のようです。
ザビエルは、毎晩のようにEさんの母屋からなぜか外にワープして脱出し、この数か月間、外と家の中を行き来していたそうです。
しかし、Eさんが「ザビエル」と声をかけると「にゅあ~?」と返事をし、結局、玄関の中に入ってきて、ドアを背後でびしっとしめてしまえば、簡単に捕獲できているそうです。そして翌朝、また外に出ている・・・という繰り返し。
その真相は、義理の弟さまが知らないうちに夜中にそっとお帰りになり、お泊りをしていた際に、ドアを開けると、そこで待機していたザビエルがさっと外に出てしまっていたそうです。
義理の弟さまは、猫ちゃん達はそういうもんだ、と思い込んでいらしたので、それを許していらしたそうです。
それに便乗して、ガブリエルも、ザビエルの抜け穴から一緒に外に出て、仲良く好きなように自由に暮らしていたそうです。
きっとドアだけではなく、猫ちゃん達だけの秘密の抜け穴があり、家の中と外を自由に行き来しているのでしょう。
Eさんが外に2猫ちゃん分のご飯や飲み水を十分に置いてくださるので、彼らにとっては、すべての良い環境がそろってしまっているようです。
危険があったら、逃げ込む安全で暖かい家があり、外に出たければ自由に出ていき、そこには新鮮な空気もあり、キャットツリーとして遊ぶには十分な木々がそびえ立ち、運動をするのに適した丘もあり、とザビ&ガブの猫生では今までで一番最高な幸せを頂いていると感じます。
ガブリエルは、淡路島に行く前に、実は何度も捕獲されては野に放たれてしまった方でした。
今回は3度目の捕獲で、ついに保護することとなったのです。
もう去勢手術済みであった為に、身体検査だけして頂くと、ガブリエルは満身創痍の猫ちゃんであったことが分かりました。
保護猫ハウスで保護している間は、できる限りのことをしてあげようと、Sさんも心を配ってくださり、他の猫ちゃん達に感染症がうつるといけないために、暗幕を掛けたケージの中で安全に安静に隔離し、一番高級な療養食を食べて頂き、静かにして頂いておりました。
獣医さん達からも、大事にされている家猫ちゃんでさえも、こんなに医療費を掛けて手厚い看護をしてもらう猫ちゃんはいない、と言われるくらいでした。
そのおかげでか、2か月もすると、汚れていた毛並みはつやつやときれいになり、とても病気の猫ちゃんとは思えない、健康的な猫ちゃんに変身しておりました。
しかし、最後の最後まで我々に「うー!シャー‼うおー!」と威嚇を繰り返し、絶対に心を開こうとせずに、淡路島に行ってしまいました。
関東の獣医さんは、もう医療の施しようもなく、手を尽くしても仕方がないので、あとは自由にさせてあげなさい、と言われておりました。
結局、手厚い看護よりもガブちゃんにとっては、広い外でワイルドに大暴れにあばれてはしゃぎまわっている方が、ずっと楽しく健康的な生活を送れたことでしょう。
今は謎の伝道師、ザビエルがガブちゃんに、外での生活を指導し、守ってくれているようです。
ザビエルも、ご家族のご恩に報いるために家の周囲をグルグルと周り、悪魔退治をし、ついでにネズミ捕りに害虫駆除をし、この間は蛇まで殺生をして退治してくれたようです。
それはザビエルからのご家族への感謝を表すお礼でしょう。
ガブちゃんも相当、あごに固い強力な筋肉がついているように受け口であり、悪霊を食い散らし、ザビエルと一緒に悪霊退治をしてくれているようです。
彼らは「フリーダム!フリーダム!」と喜びの雄たけびをあげているような気が致します。


「良いな~良いなー、ザビ&ガブ。でも家の中の方がずっと楽しいよ」
なぞの伝道師、ザビエル



かつて、隔離されていた時のガブちゃん