母の古くからのある友人のお話しです。
母の古い付き合いの教会の友人は、代々、都内に大きな土地と家屋を持っておりました。
しかし、年老いたご両親が、自分の長女と同居をした途端になぜか謎の不審死を遂げてしまったそうです。
その後、長女と母の友人は多額の遺産を巡って争う裁判を起こすことになったそうです。
実の姉と20年以上にも及ぶ遺産争いをした挙句に、その友人の方もかなりの土地などを譲り受けることができたそうです。
しかし、その間に、自分の長女はうつ病を発症し、数十年引きこもったままとなり、なぜかその友人の方を恨み険悪な仲に発展してしまったそうです。
そして、自分自身もうつ状態になっている中で、今年自分の夫も突如亡くなり、結果すべての遺産に対しての課税を支払うことになったそうなのです。
その額はなんと、8千万円!だそうです。
クリスチャンであるならば、遺産争いなどせずに、すべて手放してしまえば良かったのに、と思います。
その方は、以前、うさぎさんを飼っていたのですが、そのうさぎさんも3年程で亡くなってしまったそうでした。
そんな踏んだり蹴ったりの中で、今年、庭に一匹の野良猫さんが迷い込んできて、じわじわと家の中に侵入するようになり、遂には、その家の家猫さんとしての地位を獲得してしまったそうなのでした。
ご主人が亡くなった後に、多くの税金に関わる方々が出入りするようになり、そのお客さん達が来る度に、その猫様が母の友人の側にさっと飛んで来たかと思うと、そのお客さん達の顔をじーっとにらみつけ、話が終わるまで微動だに動かないそうなのです。
それがたとえ数時間に及んだとしても、まったく動かずに目を見開いて相手をにらみつけるとのことでした。
そのお客さん達の中には、きっと詐欺まがいの話をふっかけてくる方もいることでしょう。
お客さん達はその猫様ににらみつけられていると、悪いことが出来ずに最後はそそくさと帰っていくそうです。
弁護士さんやら、銀行員の方々もいるそうですが、皆、猫様ににらみつけられた結果、一番良い方法で話を終わらせることになるようです。
その話しを聞いて、どう考えても、その猫様には、その友人の方を守護してくださっている様々な存在達、例えば、亡きうさぎさんや、亡きご主人様方などが入れ替わり立ち代わり入り、その方を守っているのだと思いました。
心細い状態の中で、その猫様の存在はどれほど、その友人の方を慰め癒し、そして力づけていることでしょう。
本当に猫様などの聖獣、デヴァイン・メイトは人間にとってかけがえのない存在だと思います。