jupes jupesの日記

Lanai Fukudaのくだらない日々

警察沙汰 続き

 

昨日の大騒動の前の日に、5年間ほど乗り回していたマイカー(自転車)が老衰のためにご臨終となりました。。。

 

数日前から後部車輪が、乗る度にガラガラという音を出し始め、直さねばと思い近所の自転車屋さんに到着し、見て頂いたところ、「もう駄目ですね、直すとしたら車輪を全部交換しなくてはなりません。買うよりも高くなります」と言われ、どうしようかと迷っていたところ、その方が触った途端に、車輪がロックされ動かなくなりました。

 

その自転車屋さんで新車を購入しようかとも思いましたが、そこではすべて3万円以上、中古もなんと2万円近くになってしまうらしく、申し訳なく思いましたが、もう一軒の自転車屋さんまで、ロックされた自転車を引きずり、死に物狂いで駆け込んだお店の方が、誠実極まりない技術屋さんで、信頼できると思い、そこで新車の購入をすることに致しました。 

 

自転車は車でいったら数万キロを走ったくらいに車輪が摩耗し、雨風によって錆果て、更に砂利道を走らされていたおかげで満身創痍くらいに酷使されまくって、命尽き果てた・・・というお姿でした。

 

よくぞ、猫活動に命果てるまで貢献してくださった、とマイカー、自転車さまに感謝して見送りました。

 

その時、

 

「終わり、そして再生」

というサインを感じていたのでした。

 

そのサインを頂いた次の日、決意を新たにし、例の鬼ばばあさまのお宅に、再度の捕獲作戦を挑んだのでした。

 

この一年間、その鬼ばばあさんとは、戦いの日々でした。

 

早朝暗い内から、こっそりと近くに捕獲器を仕掛けていると、突然どこからともなく、鬼ばばあさんは現れ、その度に大声で叫ばれ、すぐに警察官に通報され、調書を取られ、そして警察官の方々には、毎回、猫活動の説明をし、住所と年齢を聞かれ・・・そして慰められ、労われ、励まされ・・・・

 

ということの繰り返し。

 

その同じことの繰り返しを6回まではされたことを覚えております。

 

その度にご近所でも大騒動になってしまう為に、去年の暮れにとうとう捕獲器を置いて良いと言ってくださっていたお宅から、

 

「もう猫も減ったしこの活動を止めて欲しい。これ以上、平和な生活を乱したくない」

 

と最終通告のお達しをされ、やむなく捕獲の休止に至ったのでした。

 

しかし、まだあと数匹は雌猫の手術も残っていると思い、その後、何度も担当の市役所の方に来てもらったり、あらゆる行政の部署に相談をし、議員さん4方にも訴え、更には、動物愛護センターの方にも来て調査をして頂きました。

 

出来うる限りのことの手を尽くしたつもりなのですが、どんな権力も鬼ばばあさんには功を奏せず、どなたも説得もできず、更には、法律のもと、家の中に踏み入ることができない、ということで、すべての方法で、なんの結果がでないまま、月日が経ってしまいました。

 

その間、他の場所でのT.N.R.も激しく頼まれ、その場所に心残りはあったものの、再度行くことはしばらく断念しておりました。

 

そうしているうちに、その鬼ばばあさんの家から道を挟んだエリアの猫好きなお方からお電話があり、

 

「あの家でお腹の大きな雌がいたようよ。。。また仔猫がちょろちょろとしているようよ・・・」

 

と知らされました。

 

いてもたってもいられず、行ってみると、もうすでに大きくなっている5か月くらいの若い猫達が新人デビューをして道を通る人々に挨拶をしていました。

 

しかし、去年いたはずの猫達はほとんどいなくなっています。

 

去年も皆、具合の悪そうな猫達ばかりでしたので、亡くなったり、どこかに行ってしまったに違いありません。

 

猫があの汚れが黒く固まってタール状になっているごみ屋敷にいる若い猫達が人質になっているような状態が気の毒でたまらず、心残りを清算しようと思い鬼ばばあ家のT.N.R.に再挑戦したのでした。

 

しかし、自分の防衛と対策に関しては出来ることは皆やり尽くし、もうどうすることもできない、精も根も尽き果ててしまった感じでした。

 

天界には何度も

 

「私の努力や力では限界です。もう人智を超えてしまいました。手を尽くし、もう他にどうすることもできません。あとは天界にすべてをゆだねます。なんとか打開策をお願いします」

 

と唱えておりましたが、その当日は今までよりももっと真剣に天界に祈りました。

 

そして鬼ばばあさんの魂を天界の光の中で何度も洗い清め、癒すというヒーリングをしておりました。

 

この一年間ずっと鬼ばばあさんには、天界の愛と光を、あの猫ちゃん達を救ってください、と天界の天使達、マスター達に祈っておりましたが、この日は特別に時間を作り、長い時間、鬼ばばあさんを癒したのでした。

 

 

それから、2回ほどは、こっそりと捕獲することに成功したのですが3回目でやはり去年と同じように鬼ばばあが現れ、怒鳴り散らされ、警察に通報されました。

 

しかし、この日の私は、食い下がりませんでした。

 

鬼ばばあさんに反論し、警察官達にも意気込んで立ち向かいました。

 

最後に警察官の方が、

 

「もし、あのお婆さんに殴られたり叩かれたりしたら、事件として扱えるんだけど、それ以外はこちらでも動けない・・・」

 

という旨のことをおっしゃいました。

 

その言葉を聞いて、私はちょっと計画を立てました。

 

鬼ばばあさんにもっと事件を起こさせ大騒ぎに持っていこう、と。

 

前日2匹を捕獲し、もとの場所に戻す日に、松本さんとご近所の猫好きなお方にも一緒についてきて頂きました。

 

そのご近所の方は、猫活動にもご協力をしてくださっていたお方なのですが、その方の家の中に鬼ばばあさんが突然入ってきて、私がいるのではないかと疑いを掛けて怒鳴り込まれたということで、かなり憤っていらっしゃいました。

 

ご自分も鬼ばばあさんに、もっと言いたいことがある、とおっしゃり一緒に来て頂いたのでした。

 

そして3人で鬼ヶ島に鬼退治に挑むがごとく、鬼ばばあさんの玄関前にやってきて、

 

「Hさん、猫ちゃんの手術が終わりましたからお返ししますよ。出て来てください」

 

と捕獲器に入っている猫ちゃん達を掲げて見せると、案の定、慌てて鬼ばばあさんはスリッパを履いてこぶしを振り上げて出て参りました。

 

私はわざとその方の怒りを煽ってみました。

 

「さあ、よく見てください。お宅の猫ちゃん達ですよね。ちゃんとお返ししますよ」

 

と高く捕獲器を掲げてみました。

 

すると鬼ばばあさんは、両手で顔を覆ってまずは、

 

「あなたたち~可哀想に~~何されたの~~!」

 

と泣き叫ぶパフォーマンスをされ、そして噓泣きの顔をあげて怒り狂った形相で履いていたスリッパを脱いで私に殴りかかって参りました。

 

私はよけずに、打たれるままにすると、こぶしと爪で私の手の甲を強打して参りました。

 

少々血が滲んだところで、すかさず

 

「殴りましたね?暴行しましたね。これは傷害罪です。警察に通報します」

 

と言ってささっと携帯電話を取り出すと、捕獲器を持ったまま警察に通報しました。

 

警察が来るまで20分ほど、鬼ばばあさんは大声でわめきちらし、髪の毛を振り回し、見ているこちらは、まるで喜劇を見ているかのようで、可笑しくなって失笑してしまいました。

 

松本さんもご近所さんも、鬼ばばあさんの迫真の演技を見ていて大笑いをしていらっしゃいました。

 

ご近所の方々もまた出て来られ呆れ果てて、

「またか・・・」

と仰います。

 

こんな騒動をもう何十年も繰り返している、と仰います。

 

猫のことだけでなく、鬼ばばあさんは、ご近所の方々にありとあらゆることに難癖をつけ、数件の方々はその土地から追い出してしまったそうです。

 

しかし、空いた家の後には、新しい家が建ち、もうすぐ引っ越して来られる方もいらっしゃるとのこと。

 

皆、この大変困った先住民がいることを知らずに来られるのです。

 

それは不動産の方も、伝えていないでしょう。

 

引っ越して来られる方は、住み始めてから、真実を知るのです。

 

こんな理不尽なことがまかり通りのでしょうか。

 

とばっちりを受けるのは、鬼ばばあさんの猫ちゃん達、そして何も知らない新しい住民の方々。

 

そんなことを考えている間に、警察官の方々が3人来られました。

 

今回は、こちら側が

 

「暴行されました。目撃証人もこちらにいらっしゃいます。傷害罪で告訴するかも知れません」

という、今までの立場と逆転した形で、警察官に挑みました。

 

どうぶつ基金のパンフレットや動物愛護法の書類も持って指し示し、こちらの言い分は正当だと主張致しました。

 

外の猫を捕獲し、手術し元居た場所にリターンをするだけ。その活動をしている時に、ペットだ、と主張する人に妨害をされ、暴行を働かれた。

 

その時、私は新しい動物愛護法のコピーを持って来ていて、警察官と鬼ばばあさんにお渡しし、説明を致しました。

 

「飼い主と主張する人が、飼っているペットを不適切な状態で飼い、不妊去勢手術もしない場合、一年未満の禁固、または100万円以下の罰金が言い渡される」

 

というものです。

 

それを見た鬼ばばあさんは、顔色が変わり、

 

「知らなかったわよ、そんなこと。初めてしったわよ!でもこの人は私のペットを連れて行ってどこかに売ってしまうのよ。窃盗罪よ!」

 

と繰り返します。

 

私は警察官に何度も、この方に説明をし、手紙も書いて入れていたこと、パンフレットも少なくとも3回は渡していたことをお話しました。

 

それでも鬼ばばあさんはただただ、意味不明なことを叫び、わめき散らします。

 

その時、天界の大天使ガブリエルが、松本さんの中にすっと降臨致しました。

 

松本さんは、大きく両手を広げ

 

「あなた!だまりなさい!私の話を聞きなさい!」

 

と鬼ばばあさんを力強く制御すると、鬼ばばあさんは、冷水を浴びたように静かになり、「はい」と言いました。

 

その後、松本さんはゆっくりと分かり易く、この活動の意味、必要性、お婆さんのやっていることが間違っていること、また誤解をしていたら、それを解くこと等を、小さい子どもでも分かるように噛み砕いてお話をしてくださいました。

 

一緒に黙って聞いていた大きな立派にでっぷりと太った警察官さん達も、小学生のように「うーん、そうですか。なるほど分かりました」とうなづきながら、納得してくださっています。

 

鬼ばばあさんも

 

「そうだったの?猫を盗むのじゃないの?返してくれるの?」

 

と神妙な面持ちになって参りました。

 

そして最後に

 

「分かったわよ。猫に手術させても良いわよ。勝手にして頂戴」

 

とおっしゃいます。

 

警察官の方々は、

 

「じゃあ、今すぐに猫を捕まえて持って来なさい。待っているから」

 

と言うと

 

鬼ばばあさんは家の中に入り帰って来ると

 

「皆いないわよ。逃げちゃったわよ」

 

と逃げ腰になりました。

 

じゃあ、後日で、ということになった時にすかさず、松本さんは

 

「あなた、ここにちゃんとするって念書を書きなさい。名前と住所と電話番号を書きなさい。今度来た時に、言ってない、そんなこと知らないって言われたら困るから」

 

とおっしゃり、紙を差し出しました。

 

すると鬼ばばあさんは震える手で、

 

「漢字が分からないわよ。でも書くわよ。書けばいいんでしょ。私も動物愛護をしているだけなのよ。静かに暮らしているだけで面倒は起こしたくないのよ」

 

とまったく別人のようになり、へらへらと笑いながら、念書を書いてくださいました。

 

警察官の方々も、松本さんの威厳に敬意を表し、

 

「いやーよく分かりました。我々も、納得致しました」

 

と頭を下げていらっしゃいます。

 

私など同じことを一年間、その鬼ばばあさんに何度訴えても遮られ、馬鹿にされ、まったく聞く耳をもたれなかったのに、たった一度の松本さんの説得で、皆が、納得し、態度を変えてしまったという奇跡。

 

やはり、松本さんのこれまでの経験とエネルギーと重みが違います。

 

さすが!と感嘆致しました。

 

最後に松本さんは、

 

「皆同じ、私達は猫を愛するボランティアなの。皆、優しいんだから大丈夫。安心して。あなたはまた帰って来た猫達にご飯をあげてくれるだけで良いの!」

 

とおっしゃると、鬼ばばあさんは、まるで借りて来た猫のようにおとなしくしょんぼりをしてしまいました。

 

 

続く・・・