我がペット禁止アパートに居候中のエンちゃんは本当に不思議な子だと思います。
昨年の7月の大嵐の夜に雨の中でいぶし銀の仔猫の鳴き声でぎゃおーと鳴き叫び私を呼び寄せて、捕まえられてから、なぜかここに居候をしています。
すぐに里親探しをする予定で、一度だけ3日間限定で募集をしたところ多くの反響があり、10組ものご家族が強く希望され、皆さまが良い方々過ぎて選ぶことができず、泣く泣くお断りをしてしまい、今に至っております。
エンちゃんの最初の姿は亡きエイミーちゃんにそっくりの生まれ変わりのようであり、2代目「エイミーちゃん」と呼んでいたのですが、そのうちに毛の色が変わり、松本さんいわく「シンガプーラ」のミックスではないか、という疑惑が浮上致しました。
そのピンクグレーの毛皮とゴールドアイ、そしてほっそりとした肢体に手足の長い可憐な「シンガプーラ」似の姿は、今や見る影もなく「テンプーラ」と陰口を叩かれるにふさわしい姿となってしまいました。
しかし、やはりこの元エイミーちゃんこと、エンちゃんは特別なエネルギーを持った離しがたい貴重な子だと最近感じております。
ふわふわなホイップクリーム状の毛皮につつまれたぽてぽてくにゃくにゃな身体に触れると、すーっとこちらの毒素を吸い取ってくれる感があり、気持ちの良い爽やかな風が通るかのようにすっきりとした気分になります。
エンちゃんの特徴で褒められる点は・・・
超スーパーポジティブ思考で、24時間尻尾がピンと90度に真っ直ぐ上がっていて、ルンルンと鼻歌を歌っているように楽し気にしています。
何をされても嫌がらず、たとえ汚れたお尻を思いっ切り拭かれて「ふんぎゃおー!」と叫ぶほどに辛かった後も瞬時に思考を切り替えて「ふんふふん・・・」と声を出しながら遊び始めます。
とってもきれい好きであり、オエっと吐きそうになった時はすぐに猫トイレに駆け込んで、部屋を汚さないように気を遣ってくれます。
結構あねご肌であり、超甘えん坊のジェルちゃんが私にくっついて来る時は、遠慮して遠くから眺めて我慢しています。
褒められない点は・・・
何かリクエストしたい時は「わんわん、くーくー」と仔犬の鳴き声をします。時にオオカミのような遠吠えまでします。(ペットショップで仔犬の隣のケージにいた疑惑があります)
水は水道の蛇口からしか飲まないと決めており、蛇口前で「水を出して」と要求します。
底なしの食いしん坊で一日中食べ物を要求し、無い時はあらゆるところを探し回って食料を発見してしまいます。またジェルちゃんの分も奪い取って食べてしまいます。
わがままなボスタイプで、気に食わないことがあると、ジェルちゃんにパンチしてとばっちりを喰らわせます。
やたらとベランダに出たがり目を離すと瞬間にベランダに出てしまいます。
(この間は大雨の日に知らないうちにベランダに出ていたようで、どこを探しても見当たらず、魔法の言葉「ちゅーる欲しい人!」と呼ぶと外からかすかな声が・・・ベランダに続く窓を開けるとびしょ濡れのエンちゃんが部屋の中に飛び込んでちゅーるにダッシュして参りました・・・もう!)
欲望に忠実であり、ターゲットを絞ると目的達成まで絶対に諦めない。
例えば美味しいおやつを見つけてしまった時、それを頂くまで大きな目を見開き、私を凝視し、催眠を掛けておやつを持ってくるように誘導して参ります。
まあ、エンちゃんには笑わせて頂き、猫活動の出口の見えない暗い気持ちを晴れさせて頂いております。