入梅の前の珍しくからりと晴れた日を選んで実家に大掃除に行って参りました。
昨年の暮れ以来のちゃんとした帰郷でほぼ半年ぶりの大掃除となりました。
帰るにあたり、母から「猫達によく言い聞かせておくように」といわれた通りに
エンちゃんジェルちゃんに「良い子でいるように」とよく言い聞かせてから一日だけ留守番をしてもらいました。
今回はシッターさんが見つからずに仕方なく、でしたが、猫プロの方々は皆さま口をそろえて2,3泊くらい大丈夫とおっしゃいますので、それを信じて天界と猫達にお任せを致しました。
しかし、今回はこの子達は生まれて初めてのお留守番でした。
自動給水機を設置して、かなり多めにフードを置き、トイレの猫砂もいつもの3倍くらい入れて部屋をあとに致しました。
エンちゃんジェルちゃんとも早朝からとても物わかりが良く、私が出る前にトイレに行ってくれて、あと始末をしてから出ることができました。
しかし、ふと見せたエンちゃんが悪だくみをしている目は見逃せないものがありました。
恐る恐る、部屋のドアを開けてみると、案の定、そこはパーティの後を残骸、お祭り後の惨状が広がっておりました。
ふと、昔の映画「卒業白書」を思い出してしまいました。
普段は親の言う通りであった優等生の良い子が、両親の旅行の最中に家の中でパーティ三昧をするというお話です。しかし、あの映画では最後に親が帰って来る時、何事もなかったかのようにきれいに片づけてしまっていましたが、猫ちゃんのパーティは何が起きていたのか、バレバレです。
一日いないだけでこの惨状!やはり人間の手が入らないとすぐに汚れますね。人間の力のすごさを知りました。
まあ、これも想定内であった為に、それほど、驚きはしませんでした。
鬼のいぬまに洗濯、とばかりにエンちゃんジェルちゃん達は大いに羽目を外して大はしゃぎで遊んでいたようです。
エンちゃん、ジェルちゃんも私がそっと入ってきたのを見ると、後ろめたさがあるらしく、
「まずいますいもう帰ってきたぞ・・・」
というように、あとずさりをして逃げようとしておりました。
あちらこちらに、歯で噛んだ跡のあるおやつの袋が散乱していました。どこから見つけたのか・・・
ウエット状のおやつは皆、中身の水分が抜き取られて乾燥した状態で転がっていました。
まるで吸血鬼が血を吸い取ったように上手に水分が抜き取られていました。
吸血鬼の犯人はエンちゃんです。
しかし、私は、もしエンちゃんジェルちゃんとも寂しさで具合が悪くなっていたらどうしようか、とちょっと案じておりましたが、それはまったくなかったようで安心致しました。
天井までゴミが堆積していたごみ屋敷から脱走してうちに来たサンちゃんなど、ちょっと長い時間いないと、吐いたり下したりと大騒動になります。きっと、酷暑や極寒の中で放置されていたトラウマがあるからでしょう。サンちゃんは人がずっとついていないと駄目な子で気の毒に思います。
それにくらべてエンちゃんジェルちゃんはたくましいサバイバル精神の持ち主であり、どこに行っても生き抜いていけるだろうと確信致しました。
その後は、エンちゃんジェルちゃんも何事もなかったかのように、いつもの通りベタベタに甘えてきて、エンちゃんなど何度も散歩を要求して参ります。
夜は「どうもすみませんでした」というように私の横にきて、ねぎらうかのように肩や腕をマッサージしたり、顔や首をヘチマだわしのような舌で舐め回して参りました。
おかげで今日は掃除の疲労も残らずパワーアップしておりました。
エンちゃんは本当に不思議な力のある子です。
エンちゃんには、素晴らし過ぎる里親さん候補が10人も現れて選べずに見送ってしまった、というのがよく分かります。
ジェルちゃんはいたって良い子でお留守番をしていたようです。
昨晩から、べたべたと私に貼り付いて参ります。
抱っこ~