jupes jupesの日記

Lanai Fukudaのくだらない日々

東西合戦、黒&黒白一族

ネコ活動を一生懸命なさっている方々は、ただのネコ好きであるから、という方はいないと思います。

 

人間はなにかしら得をしないと、つまりメリットがないと動きません。

 

ネコ活動を一生懸命されている方々は、知らず知らずネコから恩恵を受けているから、必死で頑張り通せるのだと思うのです。

 

もちろんネコが助かって幸せな顔をするとそれだけで、こちらにも、幸せホルモンであるドーパミンが全身に流れ、瞬間的高揚感が沸き起こり、それがまるでギャンブル依存症のように中毒性があり、どんなに辛い大変な経緯があっても、また次回も不幸なネコを幸せにしたくなってしまうのも事実です。

 

喉元過ぎれば熱さ忘れる、くらいに良い結果が喜びと達成感を与えてくれます。

 

世間の人々になんと言われようとも、警察を呼ばれようとも、破産するくらいにお金を使わされても、ネコちゃん達から感謝のまなざしを一瞥でも与えてもらうとそれで充分、承認欲求が満たされ、最高級の贈り物を頂いた気分になります。

 

こちらは、代償を求める為に働いているわけではないのですが、ネコを助けていると、本当に奇跡的なことが起きて参ります。

 

先月など、80を超えた母が雨の中、車で往復2時間もかけて私の部屋まで来てくれて、エンちゃん&ジェルちゃんをなでくりまわし、元気良く帰っていきました。

 

ネコ活動をする前は、母はしょっちゅう腰が痛むとか足が痛むとか不平不満を口にしていましたが、それがまったくなくなり、感謝の言葉がぽろぽろと出てくるようになったのです。

 

こちらはネコのお世話が良い口実となり、実家にはめったに帰ることがなくなったのですが、かえってそれが功を奏して、母も私も自由になりました。

 

人間のことはそれほどしなくてもなんとかなる、重責から解放された、という感じがします。

 

「家族のことは責任がある、何もかもやらなければならない」ということが、無用な思い癖だった気がします。

 

しかし、天界はネコを通して、次から次へと試練をくださいます。

 

現在、こちらで預かっているネコは9匹です。来月、出戻りのネコが2匹帰ってくるため、11匹になります・・・

 

今は、黒、黒白、子ネコがトータル7匹で、あとは年寄りラクシュミーの楽ちゃんと、ごみ屋敷から救出された黒白「ごんた」君です。

 

子ネコ達は、私の部屋から西方面のT地区から皆やって参りました。

 

T地区では、不思議とほとんどが黒か白黒一族です。

 

私の部屋を中心にして、東方面のS地区では茶色か茶白軍団ばかりでした。

 

西は黒、黒白

 

東は茶、茶白

 

その中心の私のエリヤは、捨てネコが非常に多く、ありとあらゆる種類のネコがまじりあっています。

 

特に「緑川通り」という道で、何匹の捨てネコを保護したか、分からなくなるほどです。

 

我がエンちゃんもその捨ネコの中の一匹です。

グリーン・リヴァー・ストリート族と呼びましょうか。

 

 

昨年から今年にかけて、東西を行ったり来たりして、黒、黒白と茶、茶白ばかりを捕獲保護しておりました。

 

この数か月は、西のT地区で大掛かりな捕獲作戦を試みておりました。

 

ある一か所でネコ活動に目覚めた奥様方が一生懸命捕獲を手伝ってくださるようになると、次から次へと、ボロボロとネコ多発地帯があらわになり、半径500メートルくらいのエリアで、これまでもう50匹くらいのネコの捕獲保護をさせてもらいました。

 

そこは、かつてから農地で長年、ネコがいてもそれが当たり前の景色となっていたようで放置されていたエリアでした。

 

しかし、ここ10年くらいの間で、畑がパッチワークのように無計画に次々とつぶされ、ほとんどが新興住宅地となってしまい、これまで農地のネズミ駆除係として重宝され益獣であったネコ達が、新しく侵入してきた人間達に、害獣として嫌われるようになってしまっているのです。

 

実は、そこは私が高校生の頃、怠惰で遅刻した日に近道として通っていた道でした。

 

その時は、駅から学校まで地平線を望むような一面の畑であり、ネコは一匹も見たことがありませんでした。

 

その当時は、もちろん将来、ネコをそこで捕獲するなんて夢にも思っておりませんでした。

 

当時は、犬のことで頭がいっぱいで、将来は犬にかかわる仕事がしたいと思っていたものです。

 

ネコちゃんは、どちらかというとクールで自由で近寄りがたい印象があり、それよりもつながれているワンちゃん達や野良犬たちが可哀そうで助けてあげたい、と思っていたのでした。

 

この数か月の間、そのT地区のあちらこちらで依頼された捕獲では、その黒と黒白軍団ネコ達は、ほとんど皆が、行ったり来たりして、同じネコ達のことを皆さんが、頼んできていることが判明しました。

 

その中心に、朽ち果て今にも崩れ落ちそうなアパートがありました。

 

そのアパートの近くの畑や住宅の庭にネコが多発していると、住民の方が「猫結び」さんに以前依頼があったそうなのですが、すぐに住民トラブルが多いからという理由で、捕獲はしなくても良いと言ってこられたそうです。

 

今回はバラ園の奥様が、そのアパートのネコ達のことを案じて、私に捕獲を頼んでこられました。

 

どのエリアも皆、地続きであり、ネコに境界線はありませんから、一か所で捕獲を終えたとしても、すぐにそこに流れてくるネコ達がいますから、一網打尽にしないと意味がないのです。

 

バラ園の奥様も捕獲器を設置することも頑張ってくださり、先週の夜遅く、私と「ねこだいら」さんとで、その恐ろしいアパート近辺で捕獲を試みることに致しました。

 

捕獲を始めると、すぐにそのアパートの大家の奥さんが急に現れ文句を言って参りました。

 

こちらは事前にその息子さんに説明をしてあり、捕獲をするというチラシもすべて配布してあり、文句を言われる理由がありません。

 

「文句を言うなら捕獲を止めても良いですよ」、とか「ご自分たちでやってくださいますか?」と言い返していると、その大家さんは「あーいやだいやだ」と言いながら、ずかずかと崩れ落ちそうな真っ暗な階段を上がっていき、ひとりの住人さんを連れて来てくれました。

 

その住人さんが、実は2年間の間に、無責任に飼っている間に12匹ほどに黒白軍団を増やしてしまっていたそうなのです。

 

その男性は、一見、普通の70代の男性に見え、会話も普通にかわせるのでした。

 

しかし、住んでいる場所は、まるで数十年放置されたごみの集積所のような有様で、水道も止められているような、人が住めるとは到底思えないようなところでした。

 

ゴミ袋が積み上げられ、土埃まみれの中で、テレビだけが煌々と明るく光を放っており、なんだか不思議な世界に迷い込んだような気持ちになります。

 

その中で、その男性はどこからか汲んできた水を入れた、ペットボトルをたくさん並べて、ネコ達と生活をしていたのです。

 

ネコちゃん達には人の食べ物と牛乳を与えていた、とおっしゃっていました。

 

そのネコちゃん達は毛艶も良く、人懐っこく可愛い子達ばかりでした。

 

今回、ねこだいらさんと共に、全頭保護するということで、そのMさんに納得していただきました。

 

しかし、私はネコを失ったMさんも気の毒であり、民生委員さんに訪問していただくように手配させて頂きました。

 

早速行ってくださった民生委員さんは、実は以前もそのMさんを訪問していたそうで、Mさんは現在、都営住宅に申し込んでいたそうです。

 

しかし、都営住宅ではネコは飼えませんから、全部置いていくつもりであったのでしょう。

 

行き場のないネコ達をそこに置いて行かれたら、ネコ嫌いのご近所から、毒殺されていたかも知れません。

 

以前、孤独死をしたおじいさんが置いていった三毛ネコ達10匹ほどが、近所の悪魔のようなやからに全頭毒殺されてしまったことがあります。

 

そういったことを思い出すにつれ、今回の捕獲は危機一髪でした。

 

バラ園の奥様が、そのアパートのことをおっしゃってくださらなかったら、悲劇がまた繰り返されたことでしょう。

 

ボランティアの皆でネコちゃん達を振り分け、こちらには、Mさんが一番可愛がっていた大人しい「ごんた」君がやって参りました。

 

大きな体のくせに小心者で、子ネコ達からシャーと言われて震えています。

 

7,8キロもあるゴンタ君、可愛いです

ネコちゃん達にはなんの罪もありません。

 

人間がすべての原因を作りました。

 

まあ、なんでもいいです。

 

なるようになることでしょう。

 

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