jupes jupesの日記

Lanai Fukudaのくだらない日々

ある類まれなる女性が月に行かれました・・・

先月22日、帰郷していた日に、ひとりの類まれなる女性が、地球から離れて行かれました。

 

 

家政婦や運転手付きの裕福な家庭の養女となり、一人っ子として、蝶よ花よとちやほやされ、いろんな国に留学し、優秀で有能、多言語を操り、話題がバラエティーに富み、雄弁多弁で話すのが得意、勇気あり、恐れ知らず、きびきび、はつらつとしていつまでも若い心を持ち、自信にあふれ、あらゆることに挑戦し、失敗してもくじけず、チャレンジ精神が旺盛で、きっぷが良く、気前も良い、弱者に優しく、カエルやごきぶりさえ、どんな動物さんに対しても非常に情が深く慈悲深い・・・とその女性を表現しようとすると、最上級の修飾語とたくさんの素敵な形容詞が見つかります。

 

しかし、反対視線で観ると・・・傲慢でプライドが非常に高い、常にせわしなく体が動いてしまう多動症あり、誇大妄想あり、浮き沈みが激しく、そうとうつの状態が交互にくる、信じやすく、何度も詐欺にあっても懲りない、夢のような構想を語ったかと思うと急に現実の世界の愚痴を言い続ける、飽きっぽく、おせっかいで、おしつけがましい、恋愛依存症買い物依存症、片付けられない症候群、統合失調症・・・と次から次へとその女性の負の部分を非難する言葉も多方から聞こえて参ります。

 

遠くから傍観するように観ると、小説や映画の破天荒なヒロインになりそうなくらいぶっとんだ魅力的で興味深い人物でした。しかし、彼女の世界に巻き込まれてしまうと、頭がおかしくなるほど振り回されっぱなしでやっかいで悩まされる人物でもありました。

 

晩年の数年間は残念なことに外国のおかしな陰謀論にはまってしまい、3年間ほど、そのサイトの手先のような活動をしてしまっていたようで、脳が完全にマインドコントロールされてしまっていらしたのか心身にも影響が出て、躁鬱状態も激しく、手足がしびれて動かない、視界がおかしい幻聴も激しいとぼやいていらっしゃいました。

 

私の方にも、陰謀論を一生懸命説明され信じるように促され、会員になるように説得されておりましたが、やんわりと「あなたは正義感が強い方だから、そういうことを信じてしまうのですね、でもそれはちょっとだけ違っているような気がします」と遠回しに諭そうとすると、いきなり大粒の涙を流しながら「あなたを信じていたのになぜ分からないんですか!」と怒りと悲しみで狂わしいほど大絶叫してパニック状態に陥ってしまった経緯がありました。その狂気ぶりを目の当たりにした以降は少し距離を保ちながらも、時折、彼女からの最新世界情勢情報(ロシアが世界を救済する、トランプ大統領が世界王になる、数か月の間にお金の価値がなくなるから確定申告をしてはいけない、政府から毎月数十万円支給されるから安心しなさい・・・etc)とか、ぶっとんだ指示(コロナでもどんな病気に対しても、万能薬は塩素系漂白剤だから、薄めて飲みなさい、ネコにも与えなさい...etc)などと伝えてくる時は電話で2,3時間は当たり前のように話し込んでこられ、それを否定することも肯定することもなく、ただ聞いて相槌を打つだけにしておりました。

 

しかし、その一方で彼女の功績として、その近所の神社周辺に野良ネコさんが異常なくらいに多いにも関わらず誰ひとりとして問題としていなかった、ということを私に投げかけて教えてくださり、最初の内は捕獲を数回だけですがお手伝いしてくださったおかげで、ネコ町並みにネコであふれていた地域が、数年後にはほぼ外ネコさんの姿を見ることがなくなった、ということです。

 

その功績を私はとっても感謝し、その方が、こちらに越してくださった意義を感じておりました。

 

その方のアパートの保証人になっていた私は、その方の死をいちはやく、警察からの電話で知ることになりました。

 

死因は、マンションからの転落死であったようです。

 

どう考えても、自死をする理由はないはずですから、事故死であるとすぐに思いました。

 

生前、その方は、

 

「ロシア軍が私のアパート近くまで専用機でお迎えに来てくれて、月のムーンステーションに連れていってくださる。そのステーションにさえ行けば、細胞がすべて蘇り、最強で最高に健康な人間になって帰ってこれる。滞在は1週間くらい。世界中の人達がその資格をもらえます。ワンちゃんも馬でも、専用のカートがあるから一緒に行けるのです。私はベジタリアンで食べ物に困るから、豆の缶詰を持っていくつもり。あなたも月に行く資格がもらえますよ。その間は、ネコちゃんの餌やりはできませんが・・・そのサイトの株を買って、テストを受けて合格したら、席を取れます。ぜひ一緒に行きましょう!」

 

と大真面目で真剣な顔で私に何度も誘って参りました。

 

私はその方を傷つけないように、「そうですか、それはそれは・・・すごいですね」と返すしか他はすべがありませんでした。

 

その度に、彼女は怒って「もっと真剣に考えてください。これしか救われる方法がないのです」と私を説得しようとしていました。

 

彼女の尊厳を傷つけるつもりはありません。その大元のマインドコントロールをしていたサイトの大御所に重い罪があると思います。

 

満月の前の晩。

 

とてもクリアに晴れた夜空に、サイトの大御所から指令や指示があったに違いありません。

 

そのマンションの上空に通る軍用機が垂らす、カートに飛び乗るように指示されたのでしょう。

 

彼女は、ご自身で小さい丸椅子を持って、マンションの階段を上がっていった姿が、防犯カメラに写っていたようです。

 

急いでいた為に、所持品は何もありませんでした。

 

不思議なことに、ご近所の方々と私には、その前の日まで、「フロリダ、ハワイ、メキシコ、キューバに行っている」という連絡がありました。

 

しかし、実際には東京の外国人旅行者用のユースホステルに滞在していたようです。

 

私にも外国にいくけれど、あと10万円しか残金がないので、向こうで働く、とおっしゃっていました。

 

他の方には、アメリカで会社を起こした、とか、いろいろなことをおっしゃっていたようです。

 

いずれも、「行っている」という妄想が現実にそう思い込んでいたとしか思えません。

 

ようやく連絡が取れたご親戚の方とお話が通じると、実はこちらに滞在していた6年あまりは、ご親戚の皆さんにはシンガポールにいると話されていたようでした。

 

なんと

 

ここがシンガポールだと思い込んでいたのかも知れません。

 

または高いプライドによって、自分はシンガポールで成功している、と虚勢を張っていたのでしょうか、または思い込んでいたのでしょうか・・・

 

最後の方は私が、陰謀説による株を購入しないことを責めたて

 

「いつかは私が言ったことが本当だったって分かりますから」

 

「あなたは私のように人を大事にして、人と人を結びつけるようなことをしないとダメですよ、本当にそうですよ」

 

と説教をし、捨て台詞のように

 

「私は日本を見捨てるんではないんです。日本を救いたいから外国に行って、向こうから日本を救います、大成功して凱旋帰国しますから待っていてください」

 

とさわやかに豪語して去って行かれました。

 

こちらは信じてあげたい気持ちはあるものの、これまでの彼女の虚言癖、借金まみれ、自らも詐欺に遭い続けているという経緯と過去を知っていたため、半信半疑で、引っ越しのお手伝いを少しだけ手伝う程度で、あとは腑に落ちない気持ちを抱えながら送り出したのでした。

 

生前よく「天界からのメッセージがある、お告げを頂いた」とおっしゃっていました。

 

それを聞くと、私は内臓が重くなるような感覚を覚え、ため息と共に、それは本当のメッセージではないのでは、と思いつつも、その方は、ご自分を褒めたたえてもらっている部分だけ聞いて、ご自分にとって都合の悪い部分はまったく聞いていない、何を言っても通じない、反省しない方であるため、反論せず、「どうぞご自分の信じる道を思いっきり満喫なさってください」としかお伝えしませんでした。

 

その方はいつも目をランランと輝かせ、「私は昔からすごい才能があり、優秀で皆から慕われ、モテて大変、24時間忙しい、やるべきことがいっぱいある・・・」とせわしなく体を微細に動かしながら、私の理解が不能なお話を延々とおっしゃっていたのでした。

 

しかし、その一方で、失敗し落胆して落ち込んだ時は、地獄の底まで墜ちてしまったかのように、

 

「私はものすごく素晴らしい人物なのに家族のせいで条件がそろっていないからうまくいかない・・・」とその嘆きっぷりも、悲劇のヒロインのようにドラマティックで激しいものがありました。

 

遠くから観ているくらいだと面白い限りなのですが、巻き込まれて翻弄されてしまうと、こちらの生命エネルギーまで吸い取られるように具合が悪くなり一緒にダウンしてしまうのでした。

 

時折、「私はスパイと思われてFBIから追われている、携帯電話で盗聴されている、上から監視されている・・・」と被害妄想なようなことも度々口にしておりました。

 

これは統合失調症の症状とは感じておりましたが、ご本人のプライドを傷つけてはいけなく、「守護されているから大丈夫ですよ」と慰めるしかありませんでした。

 

外国に突然行く、とおっしゃった時も、いつもの幻想、夢想かとは思いましたが、

気持ち良く送り出して差し上げようと思っておりました。

 

周囲の方々とは、「もしかして近くに潜んでいるのでは」と疑心暗鬼でおりましたら、急に「少しお金を銀行に送って欲しい」というLINEが来て、日本の銀行を指定して来られたため、「やはり日本にいらっしゃるのだな」と疑ってしまいました。

 

しかし私には、「アメリカでの起業が困難で・・・物価が高くて」と言い訳を書いて来られました。

 

こちらは疑いながらも、ご本人の尊厳を傷つけないように、と「とにかくご無事で!」と返していたところ、急に反省をした文章を書いて来られ「生みの母にお金を工面してもらうことになり来週帰国します」とありました。

 

実は、彼女が去った時に、もう2度と彼女には会えないのでは、という気がしておりました。

 

そして先日、突然、警察本庁からの電話により、彼女の遺体が収容されているので、本人確認の為にすぐに来て欲しいという旨の連絡を受けてしまったのでした。

 

また実のところ、この数週間、いろいろな女性が、その彼女に見えてしまうという現象が起きておりました。

 

すべてがサインであったのでしょう。

 

その方は、地球に面白いことを探しに来られ、思いっ切り人生を満喫されたと感じます。

 

地球を救いに宇宙から降臨してきた、とおっしゃっておりましたが、それは勘違いであった気がします。

 

ただひとつ気になったことがありました。

 

一度だけクライアントさまとして、お受け頂いた前世療法で、江戸後期の花魁時代に貢いでいたイケメン男性と入水心中事件を起こし、男性が裏切って、自分だけ川から泳いで逃げて見殺しにされた、というものがありました。

 

今回は心中ではありませんでしたが、陰謀説の大元から裏切られて見殺しにされてしまったという同じパターンを繰り返してしまわれました。

 

彼女の魂が、月のムーンステーションに行っていると感じました。

 

ただ、そこは生前に夢見ていたところとは違い、荒涼とした砂漠のような場所であったようです。

 

彼女の魂が平和で安らかで自由になれますように。

 

ひたすら天界の愛と光をお送りし、天使を派遣させて頂きます。

 

彼女に救われたネコちゃん達の精霊さん達は感謝しています。

 

天界の最高最善の愛と光を

 

亡き愛するうさぎさんと遭っていらっしゃるはず