日々、秋らしくなって参りました。
ホットコーヒーが美味しく感じられる季節になりました。
ようやくお湯を沸かしても室温が上がるのを気にする必要がなくなったのです。
ホットコーヒーが美味しく感じられる季節、というフレーズ浮かび上がると谷崎潤一郎先生の「細雪」の一節をコーヒーを沸かしながらこの時期に思い出します。
しかし、細雪の時代背景は戦時中のはずで、ものがない時代に、優雅にホットコーヒーを沸かして堪能していらしたなんて、さすが神戸の上流家族、西宮も近く、時代に関係なく優雅なリッチな方々だったのね~と毎回感心しながら思い出します。
そんな優雅なことを瞬間思い出しながらも、毎日毎日朝から晩まで時間に追われています。
特に今は次から次へとやってくる仔猫ちゃん達に大いに振り回されています。
この数か月で20匹近くの仔猫ちゃん達が、台風の突風のようにやってきては、ぐるぐる渦巻き、そして何事もなかったかのようにささっと潔く去って行く、を繰り返されております。
ここ最近の子達は有難いことに元気いっぱいで食欲も怪獣並みにおおせいです。
今、食べたばかりなのに、用事でキッチンの方に行くと、どこからともなく、瞬間移動して現れる4匹の極小仔猫ちゃんがずらっと並び、うるうるとした瞳で見上げて来て、
「わたしたち、朝からなにも食べていないんです。お腹がすごく空いているんです・・。」
とポンポンに膨らんだお腹を床に着けて上手に前足で隠してお行儀良く、座って待っています。
つい、そのいたいけな姿に気持ちが揺らぎ、美味しいウエットフードの袋を開けて差し出してしまいます。
すると途端に真ん丸な瞳が三角になり、両手両足をバタバタとさせ、
「うぎゃーぐおーふぎゃー!」
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と怪獣のような雄叫びをあげながら、顔中、身体じゅうフードまみれになりながら、平らげていきます。
4兄弟姉妹全員そろっていた時は、一番身体の大きい子は、他の子に取られないように、両手両足を使って他の子を防御し、フードでベタベタになりながら喰らっていました。
昨日は、最後に残っていた大きい子の食べっぷりを見たお優しいお若いご夫婦が、
「この食べっぷりにほれぼれしました」
と大いに笑いながらおっしゃり、息子として縁組してくださることになりました。
これで、今いる仔猫達の行き先は全部決まりました。
昨日は朝から、3組のとっても穏やかで優しいご夫婦やカップルの方々がいらっしゃり、次々に順番に仔猫達に行き先が決まりました。
今回は不思議なことに兄弟姉妹、全員、ばらばらで一匹ずつ養子縁組されていくことになったのです。
それもきっと天界の思し召しでしょう。
朝から「最高最善の里親様が来ますように!」と天界に願っていた通りの素晴らしいベストな方々がお越しになり、仔猫達にとって一番良い家族が決まったのだと思います。
良い里親のご家族が決まることは、本当に有難く嬉しいことで、ボランティア冥利に尽きます。
(暑い夜に蚊に刺されながら死に物狂いで捕獲器を仕掛けて捕獲し、仔猫達はノミダニを落とし、きれいに洗って、ご飯を与えてお世話し、何度も病院通いをしたことが報われます)
まだ、外に保護されていない、さび猫4姉妹の最後の一匹を保護しないといけません。
この捕獲保護の連続の日々、エンドレスに続くのでしょうか・・・
仔猫達は本当に可愛く笑わせてくださいます。
しかし、フードとトイレのお世話はかなり大変です。
今保護している大人猫達も何とかしないといけません。
やはり思うことは、多頭飼育をしていると一匹一匹の個性を重んじて伸ばしてあげることができない、やはり少数で大事にお世話してあげることが一番、ということです。
幸運にも良いおうちにもらわれていった子達は幸せになっています。
ご卒業生の天界のセラピスト「MIWA」さんから昨日お電話があり、2年前にお連れ頂いた超凶暴であった、保護したばかりの「ティム」君と「シエル」ちゃんのご様子を伺いました。
MIWAさんは人生初の猫ちゃんであったにもかかわらず、2匹の超難しい猫ちゃん達を引き受け、全身全霊を掛けて「猫慣らし」を勉強しながら、みずから課した「超難しい猫を慣らす」というテーマを克服すべく努力を重ね、その結果、2年経った今は、特にティム君はデレデレベタベタの猫ちゃんに変身を遂げ、最高に可愛い、と目じりを下げていらっしゃいます。