1月11日 「1」が３つも並んだ日
出戻ってきたふわふわもこもこ兄妹のご家族さまがようやく決定致しました。
最終的に決まったのは、20代前半のお若い爽やかなご夫婦さまでした。もこもこ君とふわふわちゃんは、ご夫婦の息子と娘となり、大雨の止んだ後の清々しい空気の中、晴れやかにこちらを卒業していきました。
紆余曲折ありましたが、最後は最高最善の方々に決まって本当に嬉しいことです。
彼らは、長毛の美しい子達だったゆえに、その代償として、欲のある人々に翻弄されるという試練を受けさせられたのかも知れません。
この子達が欲しい、という方々がお問合せしてくる目的は「容貌が美しい猫が良いから」だとおっしゃておりました。
以前保護していた、ノルエージャンフォレストのモーゼ君やロシアンブルー君達の時もそうでした。
しかし、面白いことに、美しい子が欲しい、とおっしゃる方々は、揃ってご自分の身を構わない方々ばかりでした。よそに訪問する時くらい、身ぎれいにしてから来て欲しい、マナーをわきまえて欲しい、とちょっと苦言を呈したいほどの、結構どうでも良いような格好で、髪の毛を振り乱して、どかどかと入って来ては突進してくるような方々がほとんどです。
「可愛い子が欲しい、きれいな子じゃなきゃ飼いたくない」としゃあしゃあと臆せずおっしゃる方々に「ご自分の姿をかえりみては」と鏡を出したくなるほどです。
自身をかえりみずに他に完璧を求めるとは、心理学的にはインナー・チャイルドがかなり傷ついて過去のトラウマに苦しめられている方々の感じがします。
3日前に来られた50代後半の女性も、どうしてもこの長毛の子が欲しい、という理由をたくさん書いて来られた為に、良い人なのか、と思っていたら、なんと同時に23件も、同じような長毛の猫に応募しているのを知って即、お断りいたしました。そういう多くの中から一番良いものをえり好みする（英語で言うとpicky）方は、動物愛護の精神に反すると思うのです。保護猫とはペットショップにいる多くの中から選ばれた猫とは違い、外で望まれない子として産まれてしまい、なんとかボランティアの手で救われて、医療を何度も掛けられ、ようやくきれいになってから日の目を見るような子達です。
しかし、何度お断りをしても、「選んでいるのではない、単身という理由で他から断られたから」としつこく何度も何度も長文のメールが来たため、折れてしまい「それではお越しください」と早速、仕事帰りという身を振り乱したような恰好で嵐のような勢いでやってきて、猫に触れもせずに、ご自分の好みの猫のタイプを延々と話し、飼うんだったら多額の保険に入るから、一番良い子が欲しい、というようなことを2時間以上のしゃべり続けます。
「こちらは単身という理由では一切お断りはしませんが、2匹の兄妹で飼ってくださる方を優先しています」とだけお伝えすると「検討します」とだけおっしゃり去って行きました。その後、連絡が取れなくなり、どうしたのかと思っていたら、その日に、もう他のもっと長毛のきれいな猫に応募をしていらっしゃいました。
こうなるともう心が病んでいるとしか思えませんでした。
まあ、それはそれで断る手間がはぶけて良かったと思いました。
しかし、そのお方、離婚して独り身になり、猫しか生きがいがない、とおっしゃり、それは大事にされる猫にとっては天国かも知れませんが、ご自身の発しているエネルギーが、ドロドロで、疲れ果てていらっしゃり、接していた私も疲れ果ててしまいました。
現在、飼っている猫もしょっちゅう大病を患う為、多額の医療費が掛かるから、保険に入らなければならない、とおっしゃっていました。猫に苦しみを吸ってもらっているのでしょう。
その日から腰がじわじわと痛み始めた為、強烈な負のエネルギーをもらってしまったかも知れません。
その後に現れたお若いご夫婦のエネルギーの軽いこと、軽いこと！やはり、人間界のしがらみの中で苦しい経験をし続けたお方とは違います。（もちろん苦しみの経験は魂を成長させる必要な要素ではありますが、過去の経験をかねだわしのように捉え、魂をごしごしと磨くものであったと感謝して手放すか、または、他のせいにし続け、魂の負の要素にして淀ませ続けさせるかは、その人次第ですね）
もし、このご夫婦が将来万が一、将来、別れることになったとしても、50代後半になってドロドロのエネルギーになることになってしまうにしても、あと30年は猶予があります。猫の寿命は長くても20年くらいだから、まあ大丈夫、と安心してお任せすることにしました。
